梅子の休日

ネタバレなしよ。

千羽鶴

お師匠さんのことなんか、気になさらなくていいのよ。

 

読んでいて、「なんでここでブツっと切れるのー?」とか「え、ここで終わり!?」とビックリしていたら、どうも前半が「千羽鶴」、後半が「波千鳥」、という話の構成で、しかも「波千鳥」は川端康成が盗難にあってしまったせいで未完だそう。なんと。

 

とは言え、やっぱり日本の美をすてきな日本語でつらつらと書かれるなぁ。情景がイメージしやすくウットリする。

 

胸にあざのあるちか子がラスボスだけど、でも諸悪の根源は三谷パパよね。当時はお妾さんがたくさんいても、別によかったんでしょうけど。

 

胸にあざがあることが悪いことなのではなくて、ちか子の性悪さが胸のあざというかたちで表現されててよき。

 

血は争えないというか、菊治も結局太田夫人にハマっちゃうし、そのまた娘にも。。って。結局一番好きだったのは太田夫人なのかしらね。若いころの憧れの女性で美化されてるんだろうなぁ。