梅子の休日

ネタバレなしよ。

贅沢貧乏

吾輩は黒猫ジュリエット。

 

牟礼魔利(むれまりあ)、自分のことみたい。一人称は常に「魔利」。日頃から「わたし」と言わない人なのか、第三者的にエッセイを進めているのか。

 

貧乏がゆえの精一杯の贅沢。それには妥協しない。

 

ビフテキの薔薇色と脂。室生犀星の女ひとより。

 

自分と後醍醐天皇を例える。わおー。

 

中年にちがいはないが、中身が13、14。

 

魔利の通学時代はもちろん俥。

 

帰宅したら「かおあらうおゆ」とひとこと女中に言う。

 

重いものは持ったことない。

 

顔も姿も駄目だが、心とようすだけは美人だと己惚れている。

 

家事には無能、加えて贅沢だから生活方法には魔法が必要。

 

電気代含む家賃二千八百円、米と三種の新聞、プロパン瓦斯(ガス)を入れて一万円。

 

紅茶茶碗。この響き好き。

 

森茉莉吾輩は猫である。かわいい!

 

頭のいい人間はつねに機嫌のいい顔をする。鴎外がそうだったらしい。

 

茉莉は現代のBLという表現にはどう感じただろう。。

 

写真と旅行が命を獲られる次にきらい。

 

アパルトマンの主婦たち。お菜については秘密主義。「アパートの主婦」とはまたちがった響きね。

 

モンビジュウ、わたしの宝石。猫ちゃんへの呼びかけ。わたしも言おう。

 

ドボルコドボルコ。バケツの湯の音。

 

映画よりお芝居が好きらしい。

 

有名な鴎外のお風呂ぎらい。ちゃんとバケツにお湯入れて、せっけんで洗ってたわ。他人の垢が入っているという理由で湯舟がだめらしい。

 

痰を吐く人が許せない魔利。昔はけっこう見かけたけど、今はだいぶ減ったなー。

 

酒を飲んでないのに朱い鼻なのがコンプレックスの鴎外。

 

なんで悪口を編集者に送ったん。採用されてしまったやん。

 

髷の製造に自信がない。わたしも。

 

立食形式というのは自分の分け前がなくて、取ればいくらでも取れるが、そうもいかない。

 

青森県のせむし男。気になるやん。

 

ラーメンがおいしいだの、好きじゃないだのと仲いい三島由紀夫と魔利。

 

なめくじ小説家の魔利。

 

藤田嗣治岡本太郎

 

はーん、さては茉莉はめんどくさい子ちゃんだな。貧乏だけど贅沢、自虐するけど自分大好き、謙虚だけどわがまま。不思議な魅力の人。生粋のお嬢様だなぁ。