梅子の休日

ネタバレなしよ。

アンをめぐる人々

これは偶然以上ですな。

 

シンシア叔母さんのペルシャ

わがままな美人猫ファーティマ。

そんなプロポーズでいいのか、マックスとスー。

 

偶然の一致

シャーロット。40歳で独身ということだけでアヴォンリーでは憐れまれる。

お針の会。手芸部みたいなもんかな。

好きな人のこと崇拝者って言うのかわいー。

罪人の気持ちがわかるシャーロット。この頃から極刑に反対するように。

この話が一番おもしろかった。

 

父の娘

自分の結婚式なのに、母親に招待客を口出しされる。

何を言われても、ただ同じ返事を繰り返すという効果のある母の戦術を使う。

ささいなことでは女に負けておけ、とわきまえているレイチェルの婚約者フランク。

 

ジェーンの母性愛

ミス・ロゼッタ、巻き髪紙をはずすまでは生死にかかわろうとも訪問者は必ず待たされる。

生後6か月でまだ名前がないだと?

バーバラ夫人、それは誘拐よ。

 

夢子供

子供を亡くした母親が精神を病み、医者から言われたのはできるだけ機嫌をとり、看視し、保護しなさい、とのこと。それならとっくにやってるつーの、のデイビッド。

 

失敗した男

無実なのに罪があるようなふるまいをしてはいけない。

実は一番の成功者はロバート。

 

ヘスターの幽霊

姉が生きていたら姉と絶交してでも、ヒューの申し込みを受けてたかもだけど、死者との約束は破れないマーガレット。

 

茶色の手帳

アン・シャーリーならわかってくれると遺品を残したミス・エミリー。

 

セーラの行く道

模範青年は面白くないセーラ。

「パイのおばさん。」

傷ついた生き物にとことん優しいセーラ。

 

一人息子

息子が好きすぎるサイラ。あんましやろ、独占欲。

一風変わった種族の出。一族に変わり者が多いらしい。

ノーラリー丸。舟の名前。丸がつくとかわいいな。

 

ベティの教育

亡き親友の娘。

ステファンの言うことはよく聞くベティ。

光源氏と紫の上か。

 

没我の精神

子供時代、苦労したクリストファーとユーニス。

でも結婚したら姉ユーニスを追い出すクリストファー。

天然痘が流行。

最期、ユーニスは幸せだったのかも。

 

デイビッド・ベルの悩み

「主イエスにひとことお話する方がもう一人いませんか?」まっすぐデイビッドを見て言う。

ジェフリー・マウンテン師、多少文法を間違えようが、下品な言い回しになろうが問題ない。眉目秀麗でイケボならポイントプラスよね。

やっと告白したデイビッド。

善人がちょっとした罪を犯すとこんなにも気を病むのかと。

 

珍しくもない男

花嫁衣裳という経帷子。経帷子!

戦死した恋人。

「間に合ったと言っておくれ。」亡霊かと思うよねぇ。

この話も好きー。

 

平原の美女タニス

50歳になっても美人なエリナー、なぜか結婚しない。

人種差別すごいな。

たしかに、カレーは悪人ではなかった。しかし愚か者であった。時に愚か者は悪人と同じくらい始末が悪い。

エリナーが結婚しないのはもはや呪いなんじゃ。

 

ロマンチックな話が多いなか、ヒューマンドラマもあり、コメディありで短編集嫌いな私が割と好きな短編集。時系列はバラバラっぽい。最後の「平原の美女タニス」だけなんだか鬱エンドで読後感が虚無。