梅子の休日

ネタバレなしよ。

明治波濤歌 上・下 山田風太郎明治小説全集 9&10

やんなさい!

 

それからの咸臨丸

ヒョットコ組、馬鹿と尻を切り刻む。画数多っ。

ドル、弗(どるらる)。

咸臨丸は易経から、君臣厚睦の意、オランダからはヤッパン号(日本号)と名付けられた。

嵐で清水港に漂着、官軍に虐殺される船員たち。見かねた清水の次郎長が遺体を埋葬してやる。

福沢諭吉、瘦せ我慢の説で勝海舟と榎本武明を糾弾。

間違われてしょっ引かれた兄、逆の手を使って脱獄。

士道はタテマエ。

 

風の中の蝶

粘菌集めてる男、反芻もできる、それが南方熊楠

熊楠の天然自然の道は粘菌研究。

またネンキンの話が始まるのかと恐れおののく北村門太郎と石坂公歴(いしざかまさつぐ)。

ジャンヌダルクになりたい景山英子。

河馬のような熊楠の花嫁。

熊楠、天皇に粘菌について講義をする際、ミルクキャラメルの箱から粘菌出して、天皇は微笑まれたとか。

 

からゆき草紙

樋口一葉、本名夏子。

3人でひと月15、6円でカツカツの時代、夏子の家は母と妹と自分で内職して5、6円。

稲葉夫婦、いい人すぎるんじゃなくて、無知すぎて娘をさらに地獄へ突き落す。

村岡茂平次、女郎屋の口利きを大層立派に話すと思ったら、そうなるよね。

 

巴里に雪のふるごとく

パリからマルセイユへ。

「広大な土地の小麦と葡萄を全部食べるとは人間はよく食べる生き物だなぁ。」by川路利良

「そうか、では、もういちど!」トイレ再チャレンジ川路。

フランス人は女性だけでなく、動物や小鳥にも優しい。

日本人は米を取られそうになったら二千年追うくらいの勢い、それも貧乏のせいごわす。

急を告げる排泄事件。

 

築地西洋軒

アラビアンナイトみたいに話をして切り抜ける作戦。

小金井良精(こがねいよしきよ)、星新一の祖父。

記者同士の血統。

ドイツ人に日本の風習や文化を馬鹿にされ、倍返しする八十綱伯爵が小気味よい。

日本は地震と台風の国、壊れても再建しやすい紙と木の家は、滅びの美学から生まれたもの。

 

横浜オッペケペ

川上音二郎、政治批判の節で歌ってもオッペケペで大ウケ。

野口英世、睡眠3時間で医師開業試験を猛勉強、くらいついたら離さないすっぽんのような若者だった。

永井荷風落語もやってたの。