梅子の休日

ネタバレなしよ。

街道をゆく 1

日本人はどこからきたのでしょうね。

 

湖西のみち

近江、あわあわとした国名を聞くだけで詩的な気分になる遼太郎。

遠江、遠つ淡海。近江、近つ淡海。

不幸にして自動車の走る時代に生まれた。自然がお好きなのねー。

語尾が「て」で延々と続くことができる上方ことば。「〇〇してまして、△△なりまして、、、」みたいな。

さざなみ、近江にかかる枕詞。

 

竹内街道

B.H.チェンバレン、明治6年来日。イギリス人。東大で言語学教えて日本で国語学樹立。

みずからをもって古となす精神のイギリス人語学学者ロジャー・メイチンくん。ただし自覚なし。この人おもしろい(笑)。

オックスブリッジ語。内輪にしかわからない的な。

倭は国のまほろば。

近代化にしんらつ。

ドライブイン!わたし、おとなになってからドライブインの存在知ったわ。

三輪山のおばあさん。古代人と話しているようで話が運ばない。どんだけー。

 

甲州街道

武蔵の国、今の東京。

更級日記に出てくる「馬に駆りて弓持ちたる」無名の騎人、坂東武者ってことなのでは。

どうもへんくつっぽい遼太郎のおじいさん。断髪令出ても日露戦争のときまでちょんまげ維持。西郷さんが神。一生西洋ものの時計は身につけなかった。

「松杉をうえる」庭木を植えて定住するという意の下町ことば。

十返舎一九は八王子出身。

慶喜が好きすぎる女性2名。どの時代にも推し活はある。

 

葛城みち

雄略天皇、やりたいほうだい。

孔雀は悪食。毒草も毒虫も食べる。その強さに憧れたインド人は孔雀をあやかる。

椋鳥は社交性に富んだ鳥。どこへ行くにもごきげん。かわいいなー。秋になるからそろそろ聞こえそうだ。

 

長州路

昭和初期の山口、こどものチャンバラのかけ声は「天誅だあ!」敵役はだいたい近藤勇

鹿児島だと「チェスト!関ヶ原」のかけ声。

馬関、下関のむかしの言い方。

男前、江戸前などの「前」は意味のない接尾語。

家康の武将としての憧れは信玄、政治家としてのあこがれは頼朝。

江戸期の四畳半文化、日本人の四畳半精神をつくる。

独裁者はすべてお伽の王様です。結局ははだかの王様よね。

何かあったらしい遼太郎。まだまだ独裁者について語る。

山口市湯田、ドライブイン奇兵隊なるものがある。現在はさすがにないみたい。

津和野、石蕗(つわぶき)の生える野。鯉のほうが人口より多い。

 

いいなー、その土地の歴史(しかも幅広い)や地名の由来*1などをしらべながらの旅行。紀行文好きなんよね。そしてわりかし最近気がついたけど、エッセイも好きなんだな。このシリーズ長いけど、たのしみだわー。

*1:地名や苗字の由来を知るのが好き。